紙・合成紙のユポ・コーポレーション
更新 2025.06.04 公開 2024.07.18 コラム

セロファンとはどんな素材?注目の脱プラ素材を解説

セロファンはテープや包装など、生活のさまざまな場面で使われるフィルムです。プラスチック素材ではないため、環境に優しいという特徴もあります。この記事は、セロファンについて詳しく紹介します。

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目次

    セロファンとはパルプが原料の透明なフィルム

    セロファンの原料は、木材から作られるパルプです。木材を粉砕し、化学的処理を施すことで、セルロースという植物繊維が取り出されます。これをフィルム化し、透明な状態となったものがセロファンと呼ばれます。
    セロファンは柔軟性や通気性に富むため、テープ・包装・緩衝材などに幅広く用いられる、私たちの生活に欠かせない素材です。しかし、OPPやCPPといった別のフィルムと混同する方も少なくありません。

    ここからは、OPPやCPPとセロファンの違いについて解説します。

    OPPとの違い

    OPPとはOriented Polypropyleneの略称で、日本語ではの「延伸ポリプロピレンフィルム」もしくは「二軸延伸ポリプロピレンフィルム」に対応するものです。
    OPPは石油から生成されるナフサを原料とするものであり、パルプを原料とするセロファンとは異なる素材です。また、「二軸延伸ポリプロピレンフィルム」はポリプロピレンを長手方向と幅方向の二方向に引き伸ばして製造しており、一方向しか延伸していないものよりも強度が大きい点も特徴です。主にラッピングや封筒などで活用されています。

    CPPとの違い

    CPPとはCast Polypropyleneの略称で、日本語では「無延伸ポリプロピレンフィルム」に対応するものです。名前が示すように、ポリプロピレンを伸ばすことなく加工したフィルムです。

    CPPは突き刺しや切り裂きに対して高い強度を持ち、破れにくい特長があります。そのため、重い商品を包装するときは、CPPで作られた袋が重宝されます。
    CPPはOPPと同じく、市場に流通しているものの多くは石油由来のプラスチック素材です。したがって、セロファンとは異なる素材です。

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    セロファンの特徴

    セロファンは私たちの身の回りによく普及している素材です。ここからはセロファンの特徴について紹介します。

    植物由来の原料から作られる脱プラ素材

    セロファンは石油ではなくパルプから作られます。石油由来の素材とは異なり、生分解性があります。環境への負荷を低減する意味でも、セロファンは有用といえるでしょう。

    石油由来の素材は「プラスチックフィルム」と呼ばれますが、セロファンはプラスチックフィルムでないため「脱プラ素材」とも呼ばれることもあります。


    紙と似た性質を持つ(手で切れる、絶縁性があるなど)

    パルプは製紙でも使用される原料です。パルプを加工したセルロースが原料のセロファンは、紙と似た性質を持ちます。
    たとえば、セロファンは手で簡単に破れます。セロファンで作られたテープが手で切れるようなイメージです。また、セロファンには静電気を帯びにくい性質である絶縁性を持ちます。

    通気性や透湿性が高い

    セロファンには小さな穴がたくさん空いている点も特徴です。

    この穴は水や空気を通すため、セロファンは通気性が高い特徴を持ち、鮮度が重要である生鮮食品の包装に用いられます。例えば、食肉の新鮮度を保つにはある程度の酸素の供給が必要です。また新鮮な果物や野菜は呼吸しているため、適度な通気性があると良いでしょう。また、食品用ラップやポリ袋などを水気の多いものに用いると、水が内部に溜まることがあります。こういったものには、通気性があるセロファンが向いています。

    親水性を持つ

    セロファンは親水性を有しています。親水性とは、水に対する親和性が高い性質です。つまり、セロファンは水をはじきづらい素材といえます。

    親水性があると、結露した際に、素材の表面に水滴が広がりやすい傾向があります。そのためセロファンは曇りにくい防曇性をもっています。

    耐熱性が高い

    セロファンの発火点は420℃です。たとえば新聞紙は290℃、ポリプロピレンは300℃が発火点であり、これらの物質と比べるとセロファンは耐熱性が高いといえます。

    ただし、二つ注意点があります。紙と同様にセロファンには引火性があり、火気周辺での使用には適しません。そして、セロファンは高温で焦げる可能性があります。高温では溶けずに焦げてしまう点に注意しましょう。

    古紙としてのリサイクルはできず、可燃ごみに分別される

    セロファンと紙はどちらもパルプを原料とします。しかしセロファンは紙と異なり、紙をパルプに戻す古紙再生の手法ではリサイクルできません。セロファンを製造する際に、パルプの繊維を完全に溶かしているためです。

    したがって、セロファンは可燃ごみとして処分されています。リサイクルできる紙資源ごみとしては捨てられない点に気をつけましょう。

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    セロファンの用途一覧

    セロファンの用途は多種多様です。以下、セロファンが使用されているものと理由を紹介します。

    • ダニエル電池:化学反応を防げるため
    • テープ:手で簡単に破れるため
    • 生鮮食品の包装:通気性が高いため
    • 雑貨類の包装:印刷しやすいため

    セロファンを使用する理由やメリットは多くあります。私たちの生活に欠かせない素材といえるでしょう。

    プラスチック削減やCO₂削減には「ユポ」もおすすめ

    プラスチックを減らす目的では、ユポもおすすめです。
    ユポはポリプロピレン樹脂を主成分としたプラスチック素材ですが、一般的なPPフィルムと比べるとプラスチック使用量が45%少なく、焼却処分時のCO₂を45%削減できます。また、再生プラスチック原料としてリサイクルできたり、植物由来のバイオマス樹脂を配合した製品が多数ラインナップされているなど、環境に配慮した素材です。ほかにもユポにはさまざまな強みがあります。たとえば、水分や薬品に強い、軽量であるにも関わらず強度が高い、屋外で使用可能である、などです。

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    まとめ

    セロファンについて解説しました。セロファンは、パルプを原料とする透明なフィルムで、多くの特徴を持ちます。用途も多彩であり、身の回りのさまざまなものに使用されています。また、プラス
    チックを削減したいときは、セロファンだけでなくユポもおすすめです。
    セロファンやユポなどのフィルムには、それぞれに異なる長所があります。用途に応じて適切なフィルムを選びましょう。

    ※「ユポ」は、株式会社ユポ・コーポレーションの登録商標です。

    この記事を書いた人株式会社ユポ・コーポレーション

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    ユポは、ポリプロピレン樹脂と石灰石由来の炭酸カルシウムを主原料とする、紙とフィルムの特長を併せ持つ合成紙です。ユポは、ユポ・コーポレーションが特許を保有する技術が多数用いられた高機能素材であり、一般的な紙と違い、水や油に強く、破れにくいなどの利点が多くあるため、屋外のポスターや食品・日用品の容器ラベル、飲食店メニューなどの身の回りの製品で一般的な紙の代替品として様々なシーンで採用されています。また、ユポは一般的なPPフィルムと比べて、CO₂排出量や樹脂使用量が約45%少ない(※1)ため、環境負荷低減に貢献する素材として注目されています。加えて、ユポはリサイクル可能な素材であり、その一例として、選挙の投票用紙に使用されたユポを再生樹脂原料へ再利用する取り組み(※2)が行われています。ユポは長年愛され、合成紙市場において45年以上国内シェアNo.1、世界70カ国で使用される実績(※3)を誇っています。※1…詳細はこちら ※2…詳細はこちら ※3…詳細はこちら

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