紙・合成紙のユポ・コーポレーション
更新 2025.06.04 公開 2024.01.18 コラム

サステナブルパッケージとは?メリットや課題、取り入れる手法を解説

地球全体の環境問題が深刻化し、環境に配慮した製品・サービスが注目を集めるようになっています。この記事では、サステナブルなパッケージの基本からメリット・デメリット、取り入れる方法などを解説しています。自社のパッケージを見直そうと考えている人は、参考にしてください。

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目次

    サステナブルパッケージの基本

    サステナブルやSDGs、サステナブルパッケージとその種類について解説します。

    サステナブルとは

    サステナブル(Sustainable)とは、英語で「持続する」という意味のsustainと、「~できる」という意味のableからなる言葉です。日本語では「持続可能な」を意味します。環境への負担が小さく、継続して続けられる持続可能なあり方を指します。

    近年、世界中が共通の目標として、サステナブルな社会の実現に向けて取り組んでいます。サステナブルとSDGsは、深い関係性があります。

    SDGsとは

    SDGsは正式には「Sustainable Development Goals」といい、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。20159月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で、達成することを目指した目標です。

    環境・社会・経済という3つの側面から持続可能な社会を実現するために、SDGs17の大きなゴールと169のターゲットによって構成されています。世界中に多くの問題が存在しており、SDGsは世界そのものを根本的に変革するための手段といえるでしょう。

    サステナブルパッケージとは

    サステナブルパッケージとは、環境に配慮し、環境への影響を最小限に抑えることを目指して製造されるパッケージです。SDGsの取り組みには目標12「つくる責任つかう責任」の、ターゲット12.5に記載されている廃棄物削減といった、環境に配慮したサステナブルパッケージの導入推進に関する項目があります。

    これはたとえば、プラスチックごみを極力発生させずに環境への負担が小さく、循環型社会に貢献できるものへ変更することなどです。具体的には、プラスチック製のパッケージを紙・パルプ製のパッケージに変更したり、再生材や廃材、動植物性残渣を活用したり、単一素材を利用してリサイクル適性を向上させたりすることが該当します。

    サステナブルパッケージの種類

    サステナブルパッケージは、廃棄物を極力発生させないため環境への負担が小さく、循環型社会への貢献が可能です。サステナブルパッケージの種類としては、微生物の活動によって最終的に水や二酸化炭素に分解される「生分解性プラスチック」や、トウモロコシや海藻など再生可能なバイオマス資源を原料とする「バイオマスプラスチック」を活用したものが挙げられます。

    同時に、プラスチック製のパッケージのリサイクルによる再製品化の取り組みや、再利用して使用するリユースの取り組みも行われているのも特徴です。

    サステナブルパッケージが推進される背景

    サステナブルパッケージの導入が推進される背景にあるのは、資源枯渇や気候変動および環境汚染などの深刻化です。特に環境問題が喫緊の課題となり、2019年の大阪G20サミットでは海洋ごみ、なかでも海洋プラスチックごみについて話し合われました。

    このような背景から、さまざまなジャンルで持続可能な社会の実現を意識した製品・サービスが増加し、環境配慮を商品選択や購入の動機とする消費者も増加しています。

    サステナブルパッケージのメリット

    社会的責任、事業の成長、企業価値に関する、サステナブルパッケージの3つのメリットを解説します。

    社会的責任を果たせる

    企業の社会的責任は、CSRCorporate Social Responsibility)とも呼ばれます。企業は事業活動において、地球環境や自社の周辺環境にも配慮し、社会的責任を果たすべきという考え方です。

    企業は提供する製品やサービスを、ライフサイクル全体で持続可能なものとすることによって、環境への負担を軽減でき、社会的責任を果たせます。消費者は環境への負担が少ない製品を選択し購入できますが、製品自体の設計は企業にしかできないため重要です。

    事業の成長に繋がる

    近年は世界中で、企業は環境・社会・ガバナンスの3つを意味するESGにも考慮すべき、という考えが広がっています。その考えは消費者にも広がり、製品購入時に環境配慮の有無を判断材料とする消費者が増加傾向です。製品にサステナブルパッケージを採用し、環境への負担減少が訴求力となれば、売り上げの向上や自社事業の成長に繋がる可能性があるでしょう。

    企業価値の向上に繋がる

    サステナブルパッケージを導入すると、企業価値の向上が期待できます。社会的な課題を解決しようという姿勢が世間に伝わると、ステークホルダー(利害関係者)からの評価が上がりやすく、広く認知されれば消費者からの企業イメージも向上します。ひいては、企業価値にも良い影響を与えられるでしょう。

    サステナブルパッケージのデメリット

    サステナブルパッケージを正確に理解するには、デメリットについても認識しておく必要があります。ここでは2つのデメリットを解説します。

    コストの増加

    プラスチックをはじめとする従来の原材料を用いたパッケージと比べて、サステナブルパッケージは材料費が高くなりやすい傾向があります。そのため、コストの制約が厳しい案件では導入が難しいケースもあるでしょう。

    プラスチックのリサイクル

    パッケージを構成するプラスチックには、ポリエステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など、種類の異なるさまざまなものがあります。

    これらを高い精度で分別し回収することは難しく、また数種類の素材を複合して使用しているパッケージもあるため、分別してから回収は難しいケースもあります。高いリサイクル率を誇るペットボトルのように、分別の容易化や素材の単一化が求められるでしょう。

    サステナブルパッケージを取り入れる方法

    サステナブルパッケージを取り入れるには、どのような方法があるのでしょうか。おもな方法を3つ解説します。

    環境に配慮した素材を選択する

    サステナブルパッケージには、使用する素材の選択が重要です。紙製のパッケージであれば、再生紙や非木材紙、FSC認証紙などの環境に配慮した紙を選びましょう。FSC認証紙とは、森林管理の規格を満たす認証林から生産された紙です。プラスチック製のパッケージであれば、バイオマス樹脂やリサイクル樹脂を活用した製品を選びましょう。

    また近年、同じ厚みのプラスチックフィルムに比べて、プラスチックの使用量を削減できる合成紙「ユポ」が広まっています。合成紙「ユポ」は水回りのラベルや屋外のポスターなど、紙では耐水性や強度などを満たせないニーズに対して、長期使用できます。

    新技術を使用したものを選択する

    バイオマス樹脂や非木材紙など環境に配慮した新技術が次々と生まれており、その技術を活用して生産されたパッケージを使用することで、環境への負担を軽減できます。こうした企業側の貢献によって、消費者の目に見える部分はもちろん、目に見えない部分でも持続可能な消費は実現されています。

    ただし、環境に配慮している、新技術であると謳っているものでも、本当に環境負荷を削減できているかはよく検証するべきでしょう。旧来からある技術や製品でも、用途を見直せば、あらたに環境貢献の価値を見出せることもあります。

    廃棄物をリサイクルする

    使用後に廃棄されたパッケージを回収し、再び製品にリサイクルされたものを使用することで、環境への負担を軽減することが可能です。近年は、リサイクルした素材から、トレイやパッケージを作る技術が発展しています。

    まとめ

    サステナブルパッケージは環境に配慮し、影響を最小限に抑えることを目指したパッケージです。資源枯渇や気候変動、環境汚染などの深刻化から、サステナブルパッケージが推進されるようになりました。企業がサステナブルパッケージを導入することで、社会的責任の達成や事業の成長に繋がるでしょう。



    株式会社ユポ・コーポレーションは、合成紙「ユポ」の製造販売を行っています。高い機能性を備えながらも、環境負荷の少ない点が、合成紙「ユポ」の強みです。国内No.1のシェア※を誇り、50年以上の実績があります。またユポは、セキュリティラベルの基材としても良く活用されています。転移タイプ・非転移タイプ・ぜい質タイプ、それぞれに向いた特性のラインナップがあることが特徴です。

    ※...合成紙市場における販売量(t)、(参考)矢野経済研究所「2022年版 特殊紙市場の展望と戦略」

    「ユポ」は、脱プラスチックが難しい場合でも、プラスチック削減に貢献できる素材です。「ユポグリーン」シリーズは植物由来樹脂を配合しています。どちらも化石燃料由来のプラスチック使用量やCO₂排出量の削減につながる「環境負荷削減に貢献できる素材」としておすすめします。環境に配慮した素材をお求めの際は、ぜひお問い合わせください。

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    「ユポ」「ユポグリーン」は株式会社ユポ・コーポレーションの登録商標です。

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    地球と人を大切にしていきたい。
    当社はこれからも環境保全や環境負荷の削減を使命として社会に貢献していきます。

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    ユポは、ポリプロピレン樹脂と石灰石由来の炭酸カルシウムを主原料とする、紙とフィルムの特長を併せ持つ合成紙です。ユポは、ユポ・コーポレーションが特許を保有する技術が多数用いられた高機能素材であり、一般的な紙と違い、水や油に強く、破れにくいなどの利点が多くあるため、屋外のポスターや食品・日用品の容器ラベル、飲食店メニューなどの身の回りの製品で一般的な紙の代替品として様々なシーンで採用されています。また、ユポは一般的なPPフィルムと比べて、CO₂排出量や樹脂使用量が約45%少ない(※1)ため、環境負荷低減に貢献する素材として注目されています。加えて、ユポはリサイクル可能な素材であり、その一例として、選挙の投票用紙に使用されたユポを再生樹脂原料へ再利用する取り組み(※2)が行われています。ユポは長年愛され、合成紙市場において45年以上国内シェアNo.1、世界70カ国で使用される実績(※3)を誇っています。※1…詳細はこちら ※2…詳細はこちら ※3…詳細はこちら

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    「ユポ静電吸着」「クロスユポ」「ハイティアーユポ」「コンシールユポ」「ユポジェット」「ユポコート」「YPI」「ユポエアー」は(株)ユポ・コーポレーションの登録商標です。
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