紙・合成紙のユポ・コーポレーション
更新 2025.06.04 公開 2024.03.12 コラム

紙ラベルの種類や特徴とは?ラベルの用途や選び方についても解説

紙ラベルには、あらかじめ粘着剤が塗られたものや、熱を加えることで粘着効果が得られるものなど、さまざまな種類があります。この記事では、紙ラベルの種類や特徴、紙ラベルの主な用途について解説します。紙ラベルの選び方についても述べますので、参考にしてください。

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目次

    ラベル紙とは

    ラベル紙とは、商標・商品名・内容物などを、商品の見える位置に表示するために貼る紙のことです。
    使用方法や使用上の注意点がラベル紙に表記されていることもあります。
    セキュリティ・業務効率向上のための情報が記載されているものもラベルの一種です。

    素材は紙やフィルムなど、商品によってさまざまなものが用いられます。
    商品によってはシール状のものや粘着がないものなどもあり、多くの種類があるといえるでしょう。

    さまざまな特徴のラベル紙があることによって、用途や使用場所によって最適なものを選べるようになっています。
    粘着の有無や素材の質などに限らず、対象物の説明を表示しているものがラベル紙と呼ばれると覚えましょう。

    ラベルの種類と主な用途

    ラベルにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる用途で用いられます。
    ここでは、一般的によく使われるラベルの種類と、その用途について紹介します。
    どのラベルがどのような場で使われるのかを知りましょう。

    タックラベル

    タックラベルとは、粘着剤が裏にあらかじめ塗布されているラベルのことです。
    一般的にシールと呼ばれる形式のラベルがこれにあたります。

    使用時にラベルに圧をかけることで接着させることから、「感圧ラベル」と呼ばれることもあります。

    一般的に紙やフィルムを基材としており、ライナー(セパレーター・剥離紙)があることが特徴です。
    ライナーの有無によって、ライナーレスラベルとの区別が可能です。

    用途としては、製品表示やPOP、文具などに幅広く使われます。

    グルーラベル

    グルーラベルは、容器などに貼る直前に糊を塗布するタイプのラベルです。
    ほかの糊とは異なり、使用前には粘着剤がついていないので、長期保存でも粘着剤が劣化する心配がありません。

    また、剥離紙(ライナー)が不要な分、廃棄物が少なくできる事もメリットです。主な用途は、お酒や栄養ドリンクのガラス瓶のラベルです。

    シュリンクラベル

    シュリンクラベルとは、スリーブ状のフィルムラベルのことです。

    粘着剤は付いておらず、製品に装着してから収縮密着させるタイプで、どのような形状の製品にもフィットする点が大きなメリットだといえます。
    筒状の熱収縮性フィルムを製品に装着し、熱をかけることによって収縮・密着させます。
    熱を使用するため、文字やデザインが熱収縮によって歪む可能性のある点がデメリットです。

    日常よく目にするものとしては、飲料ペットボトルが挙げられます。

    インモールドラベル

    インモールドラベルは、シュリンクラベルと同様に粘着剤が付いていないラベルの1種です。

    フィルムでできており、プラスチックでできた容器によく使われるラベルです。
    容器を成形するときに、熱融着で容器と一体化させることで装着されます。
    容器の形に添ってラベルを装着できる点が特徴です。

    日常よく目にするものとしては、シャンプーや洗剤、アイスクリームのカップなどが挙げられます。

    ライナーレスラベル

    ライナーレスラベルは、 タックラベルと同じく、裏に粘着剤が付いたラベルです。

    タックラベルとは異なり、ライナー(セパレーターや剥離紙)が付いていません。
    ライナーがないため、その分廃棄物削減につながり環境に配慮できます。

    主な用途は、物流用の段ボールやオーダーチェック表などです。

    ラップラウンドラベル

    ラップラウンドラベルはフィルムで作られたラベルの1種で、胴巻きラベルとも呼ばれるものです。
    胴巻きラベルの呼び名の通り、ロール状に巻かれたラベルを必要な分切り出して容器に巻き付け、接着剤を塗布して製品に貼り付けます。

    日常でよく目にすることが多く、飲料や調味料などのボトルが挙げられます。
    飲み終わった後のペットボトルからラップラウンドラベルをはがした経験のある人も多いでしょう。

    ストレッチラベル

    ストレッチラベルとは、フィルムを用いたラベルの1種です。

    伸縮性のあるフィルムを用いて、商品の胴体部分に被せることで装着します。
    シュリンクラベルと似ていますが、ストレッチラベルは熱を使わずに装着が可能です。
    熱収縮による歪みが発生しないため、文字やデザインの美粧性も保たれる点がメリットとされています。

    用途としては、飲料ボトルや洗剤などに使われます。

    感熱ラベル

    感熱ラベル(ディレイドラベル)は、接着剤(感熱性接着剤)があらかじめ塗布されていますが、常温時は粘着性がありません。
    後から熱を加えることで粘着効果が発揮されるため、ディレイドラベルとも呼ばれています。

    主な用途は、小さめのガラス瓶に入った栄養ドリンクなどの表示ラベルです。

    感湿ラベル

    多くのラベルが熱による接着が採用されている一方で、熱に頼らず接着できるラベルもあります。

    感湿ラベルとは、接着剤に水分を与えて接着させるタイプのラベルです。
    塗布されている接着剤には通常時は粘着性はなく、水を付けることによって好きなタイミングで必要なところに貼り付けることが可能です。
    熱ではなく水分で接着させる点で、感熱ラベルとは区別できます。

    例としては切手や印紙などに使われます。ラベルとしては一般紙タイプに加え、ユポでも製品化されています。

    多くのラベルで使用される「ユポ」の用途・採用事例はこちら

    ラベル紙の代表的な種類と特徴

    ラベルの表面素材には、大きく分けて紙とフィルムがあります。
    一口に紙といっても、用途によって素材の特性はさまざまです。

    ここでは、ラベルによく使われる紙素材の種類について紹介します。どのような用途にどのような素材が使われるのかを確認しましょう。

    上質紙

    上質紙は、表と裏の紙質の差が少ない紙ラベルです。
    表面にコートが施されていないため、質感はマットな仕上がりです。紙系のラベルのなかでも、安価で制作できる特徴があります。

    コート紙

    コート紙は、基紙に15〜20g/m²程度のグロス系コートを設けて、表面に光沢感を持たせた紙ラベルです。
    塗料で表面がコーティングされていない非塗工紙に比べて、インキの発色性やドットの再現性がよく、鮮やかに印刷できることが特徴です。文字だけでなく、絵や写真の印刷にも適しています。
    コート剤(もしくは塗料)の種類によっては、インクジェットプリンターに対応可能です。

    キャストコート紙

    キャストコート紙は、コート紙のなかでも特に光沢感が強い紙ラベルです。
    表面にキャストドラムを使用して鏡面処理することにより、コート紙の表面に鏡のような強い光沢が生まれます。表面平滑度や表面光沢が高く、写真集や画集など、美術印刷におすすめとされています。
    キャストコート紙は、王子製紙のミラーコートがよく知られています。

    ※「ミラーコート」は王子ホールディングス株式会社の登録商標です。

    アート紙

    アート紙は、基紙に40g/m²前後のグロス系コートを設けた紙ラベルで、コート紙よりも高価です。
    表面光沢が強く、コート紙よりも、インキの発色性やドットの再現性に長けています。
    カレンダーなどの印刷に向いているとされます。また、化粧品や食品のラベルのような印刷にも適しています。

    和紙

    和紙は、光沢がなく、表面に和紙の繊維や凹凸があります。
    丸めたり折り曲げたりしても破れにくい特徴があり、箔押しやエンボス加工も可能です。ミツマタやコウゾ、ガンピなど植物の甘皮を原料とした伝統的な和紙は、価格が割高です。

    近年、パルプを主原料とした、和紙の風合いをもつ洋紙が比較的安価に流通しています。
    そのほかにも、日本酒や焼酎などの瓶ラベルには、耐水性のある和紙調のフィルムが活用されています。

    ホイル紙

    ホイル紙は、表面に金色や銀色のアルミ加工を施した紙ラベルです。
    ホイル加工紙とも呼ばれ、光沢の有無は選択可能です。アルミホイルに似た質感で、型が付きやすい特徴があります。
    比較的安価でありながら、エンボスや箔押しも可能なため、高級感が演出できます。

    ホログラム紙

    ホログラム紙は、メタリックな輝きを持ち、見る角度により表情が変化する特徴があります。
    虹色に光ったり、小さな粒状の柄が入ったりと、見える表情はさまざまです。ホログラムのパターンは一定の間隔で繰り返されるため、パターンの継ぎ目が入る場合があります。

    合成紙ラベルの種類や基紙の特徴

    合成紙ラベルの種類は基紙によって様々なものがあり、ユポやポリエステルフィルムが使用されています。それぞれの特徴について解説します。

    「ユポ」

    合成紙「ユポ」を使用したラベルを、「ユポタック」といいます。
    ユポはプラスチックの1種であるポリプロピレンと、石灰石由来の炭酸カルシウムが主原料です。パルプを原料としない、フィルム法合成紙の1つで、丈夫で、折り曲げたり、強い力で引っ張ったりしても破れにくい特徴があります。耐水性にも優れ、水に濡れても強度が低下しません。

    ユポは水だけでなく、油や薬品、有機溶剤への高い耐性がある点も魅力です。環境に配慮した植物由来樹脂配合品や、プラスチック使用量を削減した製品なども登場しています。
    合成紙市場において、ユポは国内売上トップシェア
    ※を誇っています。

    多くのラベルで使用される「ユポ」の用途・採用事例はこちら

    ポリエステルフィルム

    ポリエステル(PET)フィルムでできたラベルも存在します。
    耐久性や耐水性、耐熱性が高い特徴があり、透明PETや白PET、金PET、マット透明PET、銀PETなどの種類があります。

    ラベルの選び方

    ラベルは、用途やサイズ、印刷方法など適している物を選ぶことが大切です。ラベルの選び方を解説します。

    貼り付けるものや場所から選ぶ

    貼り付けるものの素材や形状、使用する場所などにより、適した紙ラベルは異なります。

    コート紙やアート紙などは、写真ラベルや品質表示などに適しています。
    「ユポタック」をはじめとした合成紙ラベルは、耐水性や強度に優れるため、屋外や水回りでの使用におすすめです。
    高級感がある和紙は、贈り物や冠婚葬祭に使用されます。日本酒のラベルには、ユポと不織布を貼り合わせた和紙調の「ハイティアーユポ」が使用されることもあります。

    サイズから選ぶ

    ラベルには、写真や賞状、はがきサイズからA4、A3などの大きいサイズまで豊富なサイズがあり、用途に合わせて選べます。
    大きいものの代表例は、選挙ポスターや屋外ポスターなどの広告物です。

    面付けから選ぶ

    面付けは、ラベルシールがどのように分割されているかを表す表記です。
    シールがA4ラベル用紙1枚から何枚とれるかで、2面タイプ、12面タイプなどと表記されます。

    仕上がりのイメージから選ぶ

    商品用のラベルを付けるときは、購入者から見てラベルがどのように見えるかを考えることが重要です。

    ラベルの接着後、仕上げたいイメージに合致するかどうかを検討する必要があります。
    用いるラベルの種類や素材によって、高級感やマット感など、異なる印象を購入者に与えることが可能です。

    また、接着時の熱によって文字やデザインが歪まないかどうかも考慮しながら、ラベルの種類を検討します。

    使用方法から選ぶ

    ラベルを貼った後の使用方法は、製品によってさまざまです。
    完成後の使用場所や用途も考慮してラベルを選ぶことが望ましいといえます。

    屋外で使うラベルであれば、屋内で使用する場合よりも耐水性や耐久性が求められます。
    また、ラベルを剥がす必要があるか、貼ったままにするのかでも、求められるラベルの種類は変わるでしょう。
    どの程度の期間にわたってラベルを保持する必要があるのかも考慮しなくてはなりません。

    ハーフカットなどの加工から選ぶ

    大量にラベルを作る場合は、台紙からラベルを剥がしやすいように、ハーフカット加工が施された紙ラベルがおすすめです。
    ハーフカット加工とは、ラベル本体のみに切り込みを入れて、剥離紙には切り込みを入れない加工方法です。ラベルを剥がすときに剥離紙から剥がれやすいため、作業性が向上します。

    多くのラベルで使用される「ユポ」の用途・採用事例はこちら

    まとめ

    紙ラベルは、あらかじめ裏面に糊が塗布してある感圧ラベルや、熱を加えることで粘着効果が発揮される感熱ラベル、基紙についても表面にコートが施されていない上質紙や、コートが施されているコート紙やアート紙、耐水性や耐久性に優れる合成紙など、さまざまな種類や特徴があります。

    紙ラベルを選ぶときは、用途や加工、自社の印刷機などにあわせて選びましょう。

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    ※...合成紙市場における販売量(t)、(参考)矢野経済研究所「2022年版 特殊紙市場の展望と戦略」

    ※「ユポ」「ユポグリーン」「ユポエアー」「ハイティアーユポ」「ユポタック」は株式会社ユポ・コーポレーションの登録商標です。

    この記事を書いた人株式会社ユポ・コーポレーション

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    当社はこれからも環境保全や環境負荷の削減を使命として社会に貢献していきます。

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