紙・合成紙のユポ・コーポレーション
更新 2025.06.04 公開 2023.09.01 コラム

企業が取り組めるSDGsの身近な例|取り組む注意点や大手企業・中小企業の事例も紹介

人々のSDGsへの関心は年々高まっており、さまざまな取り組みが行われています。企業においてもSDGsに対する姿勢が重要視され、取り組みを検討している企業も多いでしょう。この記事では、SDGsに取り組みたいと考えている企業担当者に向けて、企業が取り組むSDGsの身近な例、注意点や具体的な事例などを解説します。ぜひ参考にしてください。

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目次

    SDGsとは

    SDGsとは、「Sustainable Development Goals」を略した言葉であり、日本語にすると「持続可能な開発目標」となります。2015年の国連サミットで採択されたもので、2030年までに持続可能な世界を目指すための国際的な目標です。SDGsの目的はさまざまで、環境保護や多様性の確保、ジェンダーレスなどがあります。

    SDGsは、全部で17の目標で構成されており、169のターゲットに細分化されています。またSDGsは、国際社会の貧困を撲滅し地球上の「誰1人取り残さない(leave no one behind)」ことを理念に掲げています。

    企業が取り組めるSDGsの身近な例

    企業のSDGsの取り組みはさまざまです。ここでは、企業として取り組めるSDGsの例を5つ解説します。

    環境に配慮したものを選ぶ

    企業では、コピー用紙や名刺など業務上必要となる備品がいくつもあります。これらの備品を選ぶ際に、環境に配慮した素材を選ぶこともSDGsの取り組みの1つです。たとえば、再生紙を使用しているコピー用紙を選ぶ、環境に配慮した素材で名刺を作るなどにより、資源使用の削減につながります。

    電気使用量の削減を進める

    オフィスで使用している電気についての見直しも、すぐにできるSDGsの取り組みです。たとえば、オフィスに社員がいない場合は照明を消す、休憩中などパソコンを使用しない時間が長い場合はスリープモードにする、エアコンの設定温度を見直すなどがあります。スマートフォンを省エネモードに設定するなども、気軽にできる対策です。

    ボランティアに参加し地域に貢献する

    地域貢献も企業としてできるSDGsです。たとえば、ごみ拾いに参加する、地域の学校で環境教育を行う、植林をするなど、企業として行えるボランティアは数多くあります。ボランティアを行い環境保護への意識を高めることが、SDGsの実現につながるでしょう。

    働き方改革を進める

    多様性を認めることもSDGsの重要な目標の一つです。多様性を認めて従業員の満足度を高めるために、たとえばリモートワークやフレックスタイムの導入など働き方改革を進めることが大切です。従業員の満足度を高めることは、SDGsの目標達成に近づくだけでなく、優秀な人材の確保や離職の防止などにも効果的です。

    ペーパーレス化を進める

    ペーパーレス化を進めて、紙の使用量を減らすことで、資源の削減に直接貢献することができます。たとえばクラウドで情報を共有する、資料をデータで配布するなど、紙ベースでの業務を見直してデジタル化するとよいでしょう。

    企業がSDGsに取り組むための5つのステップ

    企業がSDGsに取り組む際には、プロセスを把握しておくことも大切です。ここでは、SDGsに取り組むための5つのステップを解説します。

    SDGsの観点から自社の課題を洗い出す

    まずは、SDGsに関する理解を深めましょう。SDGsは全部で17の目標と169のターゲットから構成されています。これらの内容をしっかりと理解した上で、自社事業と関連する目標を精査することが重要です。自社の事業との関連を把握したうえで、SDGsの観点から自社の課題をピックアップしていきましょう。

    取り組むべき課題の優先順位をつける

    自社の課題を洗い出したら、優先順位を明確にしましょう。SDGsの目標は多岐にわたり、すべてを達成するのは困難です。そのため、自社事業との関連性や自社の事業がSDGsに与えているプラスとマイナスの影響を把握しましょう。そのうえで、自社が優先して取り組むべき課題を決定します。

    具体的な目標を設定する

    課題の優先順位を決定した後は、具体的な目標を決めます。目標を決定する際には、あいまいな表現ではなく数字で具体的に設定することが大切です。数値目標だけでなく、目標達成の期限、マイルストーンなどを設定します。また、目標の達成度合いを確認しやすくするため、評価基準なども定めておくとよいでしょう。

    自社の経営方針に反映させる

    取り組むべき課題や具体的な目標を設定したら、経営方針や戦略などに反映させます。経営トップが表明して、全社を上げて取り組んでいくことを意識しましょう。SDGsは、特定の部署や経営層だけでは達成できません。そのため、全従業員にSDGsの基礎知識や取り組みの重要性、自社の目標などを共有して、全体で取り組むことが重要です。

    SDGsの取り組み・成果を情報開示する

    SDGsの取り組みに関して情報開示をすることも大切です。企業がSDGsに取り組む姿勢を重視するステークホルダーが増えています。そのため、自社で行っている取り組みについて詳しく説明する、成果を公表するなど情報開示をしましょう。これにより、企業のイメージアップや信頼感の向上などが見込めます。

    企業がSDGsに取り組む際の注意点

    SDGsに取り組む際には、注意したいポイントもあります。ここでは、企業としてSDGsに取り組む際の注意点を解説します。

    SDGsウォッシュ」に注意する

    SDGsウォッシュ」とは、SDGsに取り組んでいるように見せかけることを指します。たとえば、SDGsのロゴを掲げながら具体的な取り組みを行っていないなどがあげられます。SDGsウォッシュにならないためには、SDGsに関してしっかりと理解することが重要です。言葉だけの取り組みにならないように注意しましょう。

    自社の事業や状況にマッチした取り組みを行う

    SDGsに取り組む際には、自社の商品やサービスなどに関わる課題に取り組むとよいでしょう。多くの企業がSDGsへの取り組みを始めており、他社と似たような取り組みになりがちですが、ありきたりな取り組みでは説得力も生まれにくいため、自社に関連した取り組みを実践し説得力を持たせることがポイントになります。

    目標は達成できるものにする

    目標は高すぎると達成できない可能性があります。また、従業員からの理解も得にくくなるだけでなく、モチベーションの低下にもつながります。そのため、設定する目標は高すぎず、現実的に達成できるものにしましょう。自社に見合った内容、数値などを設定することで、SDGsウォッシュに陥りにくくなります。

    大手企業のSDGs取り組み事例

    ここからは、大手企業が実際に行っているSDGsの取り組み事例を紹介します。

    日清食品のSDGs取り組み事例

    食品メーカーの日清食品では、カップヌードルのカップに「バイオマスECOカップ」を採用しています。バイオマスECOカップとは、プラスチック使用量を削減とLCA(ライフサイクルアセスメント)によってCO2排出量の削減を実現した素材です。

    従来のECOカップは、プラスチックを使用していましたが、バイオマスECOカップでは一部を植物由来のバイオマスプラスチックに置き換えたもので、1カップあたりのプラスチック使用量をほぼ半減しています。

    参考:「カップヌードル」は「バイオマスECOカップ」で業界初のバイオマス度80%以上を実現 ~2019年から順次切り替え、2021年全量切り替え完了~

    資生堂のSDGs取り組み事例

    化粧品メーカーの資生堂では製品に厳しい社内基準を設けており、安全性を第一にした成分を使用するだけでなく、環境と倫理性にも配慮して成分を厳選するという取り組みを行っています。

    また、持続可能なパッケージの開発も行っており、バイオマスや再生PET、低温燃焼材などさまざまな形のパッケージが開発されました。資生堂では、2025年までに100%持続可能なパッケージを実現するという目標を設定しており、環境に配慮した取り組みが続けられています。

    参考:SHISEIDO SUSTAINABLE BEAUTY ACTIONS #ShiseidoSBAS

    ネスレと日清紡のSDGs取り組み事例

    コーヒーメーカーのネスレ日本と、日清紡グループのニッシントーア・岩尾では共同でSDGsの取り組みを行っています。紙容器の「ネスカフェ エコ&システムパック」を繊維として、またコーヒー抽出後に出る残渣を染料として活用して衣服を作りました。

    アップサイクルによって作られたTシャツとエプロンは、直営カフェ「ネスカフェ 原宿」で採用しており、今後も空きパッケージを回収する仕組みを構築してSDGsに取り組むとしています。

    参考:ネスレと日清紡、"アップサイクル"衣服の製作を開始!

    中小企業のSDGs取り組み事例

    中小企業でもSDGsの取り組みは進んでいます。ここでは、を紹介します。

    ⽇本理化学⼯業株式会社のSDGs取り組み事例

    製造業の日本理化学工業株式会社では、ユニバーサルカラーデザインの「eyeチョーク」を製造しています。ユニバーサルデザインとは、誰もが理解しやすく正確な情報が伝わるように工夫されたデザインです。

    また、廃棄されるホタテの貝殻を微粉末にした素材を再生活用した「ダストレスチョーク」を製造、販売するなど、製品開発に関連付けてSDGsに取り組んでいます。SDGsに即した製品として海外の展示会でPRするなどグローバルな事業展開にもつながっており、販路拡大を実現しています。

    参考:SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介 |経済産業省関東経済産業局

    エネジン株式会社のSDGs取り組み事例

    燃料小売業のエネジン株式会社では、企業がSDGsに取り組むための支援サービスを開始しました。自社の取り組み現場の紹介から、企画方法などについての個別コンサルティングを実施しています。

    また、高齢者向けの健康セミナー開催や、高校の事業の一環として地元企業訪問カリキュラムを実施するなど、地域課題の解決や地域住民との信頼関係の構築にも積極的です。これにより、メディアに取り上げられて認知度が向上し、新規顧客契約件数が7年連続で増加するという成果を上げています。

    参考:SDGsに取り組む中小企業等の先進事例の紹介 |経済産業省関東経済産業局

    まとめ

    SDGsとは、持続可能な開発目標のことであり、17の目標と169のターゲットから構成されています。企業としてできる取り組みはさまざまで、環境に配慮した素材の選定やペーパーレス化、電気使用量の削減、地域貢献などがあげられるでしょう。

    株式会社ユポ・コーポレーションでは、開発段階から安全性と環境、消費に考慮した製品の開発を行っています。機能合成紙のユポグリーン®シリーズは、化石燃料由来の樹脂の一部を植物由来のバイオマス樹脂に代替してCO₂を削減しつつ、耐久性と美しさを両立しています。環境に配慮した製品にご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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    ※「ユポ」「ユポグリーン」は、株式会社ユポ・コーポレーションの登録商標です。

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